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ノーティドッグが生み出した革新のサバイバルホラーゲーム The Last of Us(ザ・ラスト・オブ・アス)のシナリオに迫る パート2編

さて、今日も前回に引き続き、ノーティドッグが生み出した革新のサバイバルホラーゲーム The Last of Us(ザ・ラスト・オブ・アス)のシナリオに迫る パート2編を語っていこうと思います。

先に言っておくと、このパート2という続編は、世間的にかなりのセンセーションと賛否両論を巻き起こした問題作品となっており、昨今のゲーム内にLGBTを取り入れる風潮も相まって、前作の主人公ジョエルは、ゲーム序盤早々にプレイアブルキャラクターの新キャラクターのひとりに虐殺されてしまったり、もう一人の主人公であるエリーはレズビアンの同性愛者として描かれていたり、落ち着いてシナリオを俯瞰して眺めてみると、かなりよくできた構成になっているのがわかるんですが、いかんせん感情移入したキャラクターの無残な死に様や、もう一人の主人公である新キャラクターのアビーにどうしてもプレイヤーのヘイトが集まってしまうのは否めないというか、自然な流れだと感じてしまう部分もあり、その辺りがこの作品の問題作たるゆえんだと思います。

パート2編の物語を説明すると、パート1編から月日は経過し、5年後の世界でジョエルと19歳となったエリーは平穏な生活を続けていた。

ジョエルの弟、トミーたち仲間が復興したジャクソンで身を寄せていた二人であったが、ある日新参者が感染者に襲われているところを助けたジョエルが、その新参者と仲間たちによって無残にも惨殺されてしまう。

その惨殺現場を偶然居合わせて目撃したエリーは、助けられなかった後悔と自責の念から、復讐を決意し、恋人であるパートナー、ディーナと共にジャクソンを離れ、シアトルへと旅立つ。

シアトルに巣くう感染者や、外部からの敵勢力、WLFとの抗争を交えながら、困難を乗り越え、ジョエルを殺したアビーを追い詰めようとするエリー。

一方で、物語が進むなか、WLFというグループのメンバーであるアビーという新参者のキャラクターの背景も明かされていき、実はアビーは前作パート1編でジョエルが殺害した医者の娘であることが判明する。

そう、実はジョエルが殺害された理由も、医者である立派な父を無残に殺されたアビー側からすれば至極真っ当な理由であり、エリーの抗体から世界を救うワクチンを作るために手術を行おうとしていた医者を、ただひたすらにエリーを死なせたくない、失いたくない一心のジョエルが無理やり手術を中断させ、現場の人々を次々と殺していったという大罪を犯した結果であり、全くの因果応報であったことがプレイヤーに明かされていく。

そうとも知らず、エリーとアビーはお互いを敵と認識し、ついに二人はゲーム内で対決するようになる。

抗争の結果、二人はお互いのグループの大切な仲間を失い、直接の戦いの果てにエリーはアビーに敗れ、アビーは命までは取らずエリーを見逃す。

しかし、平穏な生活に戻ったエリーは、どうしても大切だったジョエルを殺したアビーを許すことができず、すべてを投げうってもう一度アビーを追跡する。

そんななか、再び対峙するエリーとアビー。

そして壮絶な戦いの果て、アビーの命を奪えるギリギリの瞬間にたどり着いたエリーは、ジョエルとの生前の会話を思い出し、その手を緩め、アビーを見逃し、また全てを失った状態で平穏な生活に戻っていくのであった。

というのがパート2編の大まかなあらすじとなっています。

このストーリーをゲームとしてプレイさせるノーティドッグの手腕もすごいと思うんですが、従来のゾンビゲームのような、人間対怪物という単純な図式に当て嵌めないゲーム作りというのは、善対悪という簡単な方式でゲームを割り切ってプレイできないという複雑さも兼ね備えており、それは同時にこの作品の賛否両論を巻き起こした、問題作としての一面も間違いなく備えている部分でもあって、

例えば、メタルギアソリッドを作った小島秀夫監督が、頑なにこだわった線引きである名言「革命だろうが何だろうが、銃を手にひとたび暴力に訴えれば、いずれは皆地獄に堕ちる。その覚悟はあるのか?」という問題意識をオーバーしてしまった際に見える世界観でもあったような気がするんですよね。

だから、サバイバルホラーゲームが好きでよくプレイしたいた僕も、このラストオブアスパート2という作品は、面白いけど重たい、一回のプレイでお腹いっぱいでもうそれ以上遊びたくないというところが正直な感想だったりします。

皆さんはこの作品をどうお感じになられましたか?

宜しければ感想をどんどんお寄せくださいね。

以上、ノーティドッグが生み出した革新のサバイバルホラーゲーム The Last of Us(ザ・ラスト・オブ・アス)のシナリオに迫る パート2編という話題でした。