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若い頃からドハマりしていた、村上春樹さんの作品の魅力について語ります

さて、今日は若い頃からドハマりしていた、村上春樹さんの作品の魅力について語ります。

そう、昔からあまり本を読むのがあまり得意ではない僕なんですが、なぜか村上春樹さんの小説だけは全然抵抗がなく読み進めることができまして、だいたいの小説は一通り読みました。

村上春樹さんの小説は、一通りの括りと言いますか、だいたい共通する概念というか、ワードがあって、心に大きな喪失感を抱えた主人公、底の深い井戸、作品全体に漂う大きな謎、何かとても魅力的でリアリティのある音楽と料理の描写、作品にちりばめられたすこし回りくどい隠喩(メタファー)の表現方法なんかがそれに当たると思います。

この辺りは、ハルキストと呼ばれる、村上春樹さんの小説好きの人たちからはたまらない作品の魅力となっている要素だと思うんですが、僕も同じく楽しいと感じている部分でもありますね。

村上春樹さんの小説には、だいたい主人公の大切な存在と言えるパートナーや、ヒロインなんかが軒並み亡くなってしまったり、行方不明になってしまったりするパターンが非常に多く、主人公は心にポッカリと大きな穴を抱えながら、その穴をどうにか埋めようと、作品のなかで行動していくケースが多いんですが、たぶんこの作品の形態そのものが、村上春樹さんの実体験に基づく隠喩(メタファー)そのもののように感じるんですよ。

たぶん、村上春樹さんという作家は、自分の心に空いた、どうしようもないような大きな穴というか、喪失感を埋める作業として、かなり真剣に小説という媒体で自分の心を修復、整理しているんじゃないのかな、なんて思ったりするんですよね。

そうでも解釈しないと、あの執拗なまでの同じテーマを繰り返す、祈りの作業みたいな小説の説明がつかない気がするんです。

まあ、村上春樹さんがそう明言しているような証言や証拠はどこにもありませんし、あくまで僕の個人的な感想に過ぎませんけどね(笑)

ともあれ、どの作品もとても面白く、心の琴線に触れるような良作ばかりで、僕自身も、自分が受けた影響は計り知れないくらいだと感じています。

また、2021年に映像化された「ドライブ・マイ・カー」という、西島秀俊さん主演の映画も非常に原作を上手に再現された作品で、現在アマゾンプライムでも視聴ができるようになっておりますので、もしよろしければぜひ一度ご覧になってみて下さい。

以上、若い頃からドハマりしていた、村上春樹さんの作品の魅力について語りますという話題でした。